アーネスト・ラザフォードは、元素の崩壊や放射線物質の科学に関する研究によって、1908年、ノーベル化学賞を受賞した。 しかし、彼の業績は「原子核物理学の父」と証されており、実は物理学において大きな影響を与えたのだということがうかがえる。

ラザフォードの主な業績は、α線とβ線の発見、原子核の発見、原子核の人工変換など。彼は原子核物理学における研究を数多くこなし、後の原子核物理学の発展に大きく貢献しているのである。

原子核の発見は、放射線であるα線とβ線の発見から始まった。 放射性同位体の半減期の提唱、α線がヘリウム原子核であることを発見した後、α線の散乱実験を行なったことによって、 原子核を発見するのである。1911年、ノーベル化学賞を受賞した後の発見だった。

この発見によって、原子が小さな中心核とその周りを回る電子によって構成されるという「ラザフォード原子模型」を発表した。 原子模型は、ラザフォード原子模型から彼の弟子ニールズ・ボーアが発表した「ボーア模型」を経て、 エルヴィン・シュレーディンガーが提唱したシュレーディンガー方程式を解くことにより、 現在の量子力学的原子模型が導かれている。
つまり、現在の原子模型はラザフォードの発見から発展したと言っても過言ではない。


また、彼が「原子核物理学の父」と呼ばれている理由として、非常に良き指導者であったということも忘れてはならない。 彼の元から12人ものノーベル賞受賞者が排出されていることが、それを裏付けている。

自身の研究だけでなく、弟子の育成などで大きく科学に貢献した人物、それがラザフォードなのである。


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